株式会社カネカ 人事部教育グループリーダー 小山様インタビュー2/2                        【派遣責任者】【受講者】双方のお立場であるお客様の声

外部の公開研修を活用する理由とは?

『研修の派遣責任者の立場で日本能率協会の研修と接点を持つ、カネカ株式会社 人事部教育グループリーダー 小山様に、新任幹部職研修で重視することとは、外部研修が必要な理由とは、などについて、率直なお話をうかがいました。

・他社受講者に同じ層を求める理由とは
・受講前後で参加者の変化を感じるところは
・外部研修が重要な理由は何か
・研修以外に修羅場体験を積むことの大事さとは
・求める人材とは

インタビュアー:一般社団法人日本能率協会 丸尾、柳澤

他社受講者に同じ層を求める理由とは?

<丸尾>
セミナーが終わったときはすごく盛り上がりまして、自然に受講者の方同士でぜひまた会おうという感じになります。同期会を発足させ、幹事長の方を決めさせていただいているのですけど、地理的な条件、タイミングがあり、年に1-2回の頻度で開催できたらいいですね。

今年2月会期の同期会では、9月に一度集まりました。その時、次回は年明け2月もまた同期会やろうという声があがりました。小山様がおっしゃるように、他のご参加者の方にお聞きしても、オフ会というのはとても期待が大きいと聞いています。

少し話しは変わりますが、JMAでは3日間の研修で、1日に1人ずつ経営者か経営者経験のある方をお呼びして、経営者講演を入れています。JMAは、受講者の方々がご自身に合う経営観を見つけていただきたいと思い、1セミナーで3人の経営者をおよびしておりますが、これについてはどうお思いになられますか?

<小山様>
多様な考え方に触れ、広い視野を獲得する上では良いことだと思っています。

<丸尾>
受講者の方々からのフィードバックに付いて、何か印象に残っていることはありますか?

<小山様>
受講者へのヒアリングによれば、経営経験者や専門家の豊富な考え・経験に触れ、また他社の受講者との繋がりもできたという感想が多くありました。受講者の中には先ほども話題になりましたオフ会を実施している社員もいるようです。

受講前後で参加者の変化を感じるところは?

<丸尾>
ところで、受講前後で受講者の方の変化は、何か感じるところはありますか?

<小山様>
受講後の感想は確認するものの、その後の継続的な行動観察は行っておりませんので詳細は分かりません。ですが、セミナー資料を折に触れて取り出し、確認している受講者がいるようです。また、受講後数年経過した社員と話した際に、新任執行役員セミナーで講義を受けた経営経験者の話題に上がることもありましたので、セミナーが良い影響を与えているものと思います。

<丸尾>
どこを咀嚼されるかは皆さん個々に違ってくると思います。そうですか。すぐに資料が出てくる方もいらっしゃるのですね。ご活用いただいているのは嬉しい限りです。

外部研修が重要な理由は何か?

<丸尾>
ところで、受講者へヒアリングされるときは、どんな視点で、どんなところをヒアリングするのでしょうか?

<小山様>
プログラム全体、テーマ毎の講師・専門家、討議・交流等の視点で確認しています。加えて、今後に向けてより効果的なセミナーになるための課題なども確認しています。

<丸尾>
毎年、ご参加される人数が、3、4名ぐらいいらっしゃると思いますので、形態としては社内で研修を実施することは可能性は低いと思いますが、もしある程度の人数がまとまって社内でも研修ができるような環境があったとしたら、どちらを選ばれますか?

<小山様>
外の世界を知ったり、社外人脈を形成する上では、現在外部公開型というスタイルが良いと思っています。

<丸尾>
役員研修に限らなくていいのですけれども、外部の公開型のセミナーを利用する際と、社内で研修を実施される際は、どのように使い分けられていらっしゃるのですか?

<小山様>
公開型セミナーは、今回のような社外の方との交流を目的にする場合の他に、ロジカルシンキング、マーケティング等の基本的な知識・スキル教育の場合に活用しています。

<丸尾>
その辺りは社内だけで実施するのとは違いが出ますか?

<小山様>
違いはあると思います。外の視点、刺激を受けるには良い機会です。
また、外部の公開型のセミナーの中には複数のセッションから構成されており、知識・スキルを習得すると共に、これに関連したテーマを設定し、受講者がグループになって研究を行うスタイルのものもありますので、活用しています。

<丸尾>
先ほど、基本的な知識・スキルは外でとおっしゃいましたが、それは異業種というよりは、個々のニーズに対応するためと理解してよろしいでしょうか?

<小山様>
その通りです。

JMAへ期待することは?

<丸尾>
最後にお聞きしたいのですが、役員研修を含めて、私たちのJMAのセミナーに対する期待や要望があればうかがいたいのですが、いかがでしょうか?

<小山様>
昔は階層別教育と専門知識・スキル教育を中心に展開してきましたが、最近は経営人材やグローバル人材の育成等など我々が対応する教育の範囲が広がり、内容も高度化してきていると思います。昨今の先行き不透明な時代においては、育成対象の状況をしっかり見極め、周囲の環境を良く認識した上で、教育を企画していかなければなりません。

先ほどのキャリア開発プログラムは過去にも注目された時期がありましたが、同じキャリア開発プログラムであっても時代背景や企業を取り巻く環境、社員の価値観やキャリア志向、会社が社員に期待・要望することは違いがありますから、その時の状況にあわせてプログラムを設計しています。

こうしたなかでは、JMAさんにも当社の状況を良くご理解頂いた上で、当社のニーズにあった教育を一緒に考えて頂くことを期待しいます。

<柳澤>
やはり、ニーズが多様化していますからね。一律の研修も大切ですけれど、新任のうちはそれでいいのかも知れませんが、しばらく経つとニーズに合わせた研修が必要になりますね。

<小山様>
そうだと思います。リーダークラスになると既存プログラムの組み合わせだけでは対応が難しいと思いますので、当社のニーズにあわせて柔軟にカスタマイズしたプログラムを提案頂きたいと思っています。
現在JMAさんに検討頂いている「業務の見える化研修」も当社と一緒に考えて頂いていると思っています。

<柳澤>
御社からのメッセージを上手く取り入れたいと考えての企画だったのですが、どう入れるかでご相談しながら進めるという形になったのだと思います。

<小山様>
JMAさんは実施されている教育の範囲が非常に広いことも大きな魅力だと感じています。
JMAさんから送られてくる研修案内の種類と枚数の多さにはいつも驚かされます。その中には新しい研修も頻繁に紹介されており、企画力も素晴らしいと思っています。その過程では数多くのチャレンジとトライアンドエラーをされているのだろうと推測しています。恐らく、そういうチャレンジを後押しする社風をお持ちなのかなと想像しています。

<丸尾>
そうですね。ヒアリングの深さが足りないと失敗することもあるのです。
正直に申しあげると、浅く広くご意見をおうかがいして、こんな形がいいと思って、いざ出してみると本当は求めているところが違ったということはたまにあります。その辺りの加減が難しいところで、トライアンドエラーはありますね。

<小山様>
今後のJMAさんに期待しています。

<丸尾>
ありがとうございます。今後もチャレンジは続けていきます。

研修以外に修羅場経験を積むことの大事さとは?

<丸尾>
研修のプログラム体系もそうだと思いますけれども、それを意識してローテーションをするとか、経験をさせるようなところを組み込んでいるのでしょうか?

<小山様>
研修だけでは教育効果にも限界があります。実際の仕事経験が何よりも重要で、これが教育のドライビングフォースになります。ローテーションを活発化し、多様な経験を積む中で、必要な教育をタイミングよく実施していく、こうした取り組みを始めつつあります。その経験も苦労を伴う、いい意味での「修羅場経験」が大切だと考えています。

<丸尾>
そうしますと、研修が必ずしも体系の新任のタイミングと重なるわけではないのですね?

<小山様>
その通りです。今、リーダー人材育成の取り組みのなかで、ローテーションと研修を組み合わせたシステムを検討しています。

求める人材とは?

<柳澤>
お話しをうかがっていると、経営トップの方が今までは路線を拡大して行くための人材を求めていたのが違ってきて、既存の概念を破れる事業家を求めているような印象を受けます。

<小山様>
ええ、その通りです。

<柳澤>
何事かを成し遂げたい、そんな方を求められているのですね。なるほど、それで若い頃からの意識付けということで、キャリア研修に力を入れているのですね。納得しました。

<小山様>
当社には9つの事業部がありますが、いくつかの事業は成熟化が進んでおり、事業の再構築が必要な状況になっています。こうした中で社員に求められていることは、新しい価値の創造に向けて事業部といった既存の枠組みを越えて、広い視野で思考し、行動することだと考えています。

社員にとっては大きなチャレンジが必要になります。そこで大切なことは社員自らが「こうしたい」「こういうことを成し遂げたい」という想いではないでしょうか。こうした社員の想いと会社の期待が融合するなかで、積極果敢なチャレンジが生まれると思います。キャリア開発に力を入れている理由はこの点にあります。

<柳澤>
十分に会社のメッセージを取り入れているのですね。

<小山様>
そうです。特に現在のキャリア開発プログラムでは、研修でキャリアを考えて終わりにならないよう、OJTに繋げるための工夫を行っています。

具体的には、「キャリア開発プランシート」を導入し、毎年1回10月に社員が自分のキャリアプランをシートに記入し、その内容に基づいて上司と面談を行い、上司は部下のキャリア開発を支援する視点で当面の課題や能力開発計画についてのコメントを書くようにしています。

<丸尾>
キャリア開発、OJT、研修、ローテーションなどを巧みに活用し、お会社の考え方を人事施策に直結させている事例として感銘いたしました。
本日は多岐に渡るお話をおうかがいさせていただき、誠にありがとうございました。

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